公共職業訓練とは、主に雇用保険(失業保険)を受給している求職者向けのもので、他にも在職者向け、学卒者向け、障害者向けの訓練もあります。失業中に受講する場合は、原則無料(テキスト等は自己負担)で学ぶことができ、失業手当を早くもらえたり、支給期間を延長できる可能性がある非常にお得な制度です。そんな公共職業訓練のメリットや受講方法を丁寧に解説します。
公共職業訓練とは?
公共職業訓練は、主に雇用保険(失業保険)を受給している求職者を対象に、就職を支援するために実施されている訓練です。
公共職業訓練の種類と対象者
公共職業訓練には、大きく3種類の訓練があります。
訓練分類 | 対象者 | 受講料 | 訓練期間 |
---|---|---|---|
求職者訓練 | ハローワーク(公共職業安定所)の求職者 | 無料(テキスト代等は実費負担) | 中・長期(約3ヶ月〜1年) |
在職者訓練 | 会社で働く労働者 | 有料 | 短期間。おおむね2~5日 |
学卒者訓練 | 中学校、高等学校、専門学校等の卒業者 | 有料(高め) | 長期。おおむね1~2年 |
離職者訓練とは?
離職者訓練とは、離職者(失業者)の再就職に役立つ技能及び知識の習得を目的に行われる公共職業訓練です。雇用保険(失業保険)を受給している求職者の方が対象になります。
各分野の基礎的な内容を学ぶコースが多く、訓練期間の長いコースでは実践的な内容まで踏み込んで学ぶことができます。
在職者訓練とは?
在職者訓練とは、在職者(従業員)のスキルアップや新たな知識・技能の習得を目的に行われる公共職業訓練です。会社で働く労働者の方が対象で、有料で2日〜5日間の訓練になります。
初心者を対象とした基礎的な内容から、高度な内容まで様々なコースがあります。
学卒者訓練とは?
学卒者訓練とは、中学校、高校、専門学校等を卒業した者に対し、職業に必要な基礎的な技術・知識を習得させるための公共職業訓練です。おおむね1〜2年と長期間の有料訓練になります。
基礎的な技術・知識の習得を目的とするものは都道府県が実施し、高度で専門的かつ応用的なものは国が実施しています。
公共職業訓練の受講料は?
訓練の種類によって有料、無料のコースがあり、一定の要件に該当する方は免除になる場合があります。いずれの場合も、教材費、作業着等の実費については自己負担が必要です。
公共職業訓練を無料で受講できる人は?
原則として、雇用保険(失業保険)を受給していれば、誰でも申し込むことができます。
ただし、職業訓練を受講したことがある人は、受講終了から1年未満の場合や過去1年以内に退校処分を受けたことがある人は申し込むことができません。
また、人気のあるコースでは選考があり、ハローワークから受講指示をもらう必要があります。
公共職業訓練はどこで受けれるの?
ものづくり系の訓練は、国・都道府県が運営する職業能力開発施設で行われ、事務・IT・介護系などの訓練は都道府県から委託を受けた民間教育訓練機関で行われます。
- 職業開発訓練校
- 職業能力開発短期大学校
- 職業能力開発大学校
- 職業能力開発促進センター
公共職業訓練にはどんな訓練コースがあるの?
公共職業訓練の訓練コースは、国・都道府県が運営する職業能力開発施設 もしくは 都道府県から委託を受けた民間教育訓練機関によって実施されます。各訓練コースは、各都道府県のホームページかハローワークで検索することができます。
公共職業訓練のコース分野
- 管理・事務系
- 機械系
- 電気・電子系
- 情報・通信系
- 化学系
- 居住系
- デザイン系
- その他
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公共職業訓練受講中に受給できる手当は?
雇用保険(失業保険)を受給できる方は、職業訓練受講中に失業手当を受給することができます。
自己都合退職の場合、雇用保険(失業保険)の基本手当が受給されるまでには3ヶ月の制限期間があります。公共職業訓練を受講することになった場合、訓練開始日まで制限期間が短縮されます。
さらに、雇用保険(失業保険)を受給中またはこれから受け取る方で、ハローワークから職業訓練の受講指示を受けて職業訓練に通う場合、雇用保険(失業保険)の延長を受けることができます。
また、雇用保険(失業保険)の基本手当以外に、技能取得手当(受講手当と通所手当)が支給されます。
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公共職業訓練を受講するメリットのまとめ
- 専門的な訓練が原則無料(テキスト代等は自己負担)
- 豊富な訓練コース
- 失業手当の受給が早まる
- 失業手当の受給期間を延長できる
- 1日につき500円、最大20,000円の受講手当がもらえる
- 通所手当と呼ばれる交通費が支給される